見上万里子
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秋田市議会議員
H24.6月定例会一般質問
市民クラブ見上万里子です。通告に従い順に質問いたします。教育産業委員会に関する事項につきましては、当該委員でもありますので、できるだけ避けた質問といたしました。それでは、答弁、よろしくお願いいたします。
初めに、1、市長の政治姿勢についてお尋ねします。
7月からは、エリアなかいちがいよいよ始動します。2月議会の賛成討論でも話しましたが、中通一丁目地区市街地再開発事業では、箱物をつくってにぎわいが創出できるのかと、いまだに反対をする方もいる状況は私も認識しております。しかし、ここまで来た状況では、失敗させてはならないのです。「失敗すると思います」などという市民からの声が聞かれますが、高みの見物ではなく、市民一人一人がエリアなかいちににぎわいを創出するための努力をしなければならないと考えます。そして、何よりも大切なのが、オープン時だけのにぎわい創出ではなく、にぎわいを持続させることです。伊藤一榮議員と重なる質問ではありますが、持続させるというところに主眼を置きまして質問いたします。
(1)、にぎわい交流館のオープンに当たり、にぎわいを創出し、持続するための方策をどう考えているのか、お聞きいたします。
次に、(2)、ジャイアントパンダの誘致についてです。平成23年11月議会の補正予算にジャイアントパンダ誘致の実現の可能性を調査するための経費が提出され、議会は可決しましたが、その後すぐに仙台市が有力となり、状況が変わったことから、訪中が取りやめられた経緯がありました。本年度においても調査するのであれば、再度議会に諮るのが筋だと考えます。
そこで、ア、ことし10月に本市が中国を訪問する目的に、ジャイアントパンダの誘致は含まれているのか、お聞きいたします。
また、いまだにジャイアントパンダ誘致の可能性を探るとの市長コメントでしたが、本市の可能性が低くなった今、むだな労力や費用をかけることなく、あきらめるべきです。
イ、ジャニーズ事務所が設立した財団が仙台市のジャイアントパンダ誘致への支援を表明したが、本市の誘致活動への影響はどうか、お尋ねします。
ことしも4月に人事異動がありました。議員1年目でつき合いが短いながらも、せっかく親しくなった職員の方が定年や異動になり寂しく感じました。しかし、さきの一般質問でもお話ししましたが、市民の方からは、依然として「前の職員は地域に精通していたのに、新しい人は地域のことがわからないし、自分の顔もわかってもらえない。また一から説明だよ」と嘆きの声をお聞きします。「あいさつに伺っていませんか」とお聞きしたところ、異動になるとのあいさつがあり、「新任です」とのあいさつはあったそうです。しかし、それは地域の引き継ぎがなされていないに等しいとしか思えません。新旧の担当者が一緒に引き継ぎ、あいさつ回りをしてこそ、人やきずなの引き継ぎになるのではないでしょうか。
◇2、人事行政の運営について。
(1)、人事異動に当たり、市民サービスを低下させないため、どのように事務引き継ぎを行っているのか、お聞きします。
本市では、平成22年度から、身体障がい者を対象とした職員採用試験を実施し、採用しています。障害者の雇用の促進等に関する法律により、一定割合の雇用が義務づけられており、この法律の規定にのっとった積極的な対応であると評価するものであります。しかし、障がいは多岐にわたることから、採用者の状態や程度に応じた対応が必要であると考えます。採用した後の受け入れ態勢が整っているのでしょうか。職員が障がい者と分け隔てなく働く風土は整っているのでしょうか。
私は母が障がい者ボランティアに長く携わっていることから、小さいときより障がい者の方と健常者と何ら変わることなく接してきました。先日、全盲の方から「久しぶりに会ったら大きくなったな」と声をかけていただきました。ハンディキャップを背負っている分、つらさを乗り越え、心の目で見て、優しい言葉をかけてくれる方が多いのが障がい者だと私は思っています。さきの一般質問の際、せっかく傍聴にいらした障がい者の方が傍聴席にたどり着くことができませんでしたが、でも、きょうはお姿を拝見することができましたので、うれしく思っています。確かに、障がい者は健常者と同じようにはできません。その分、一生懸命さや心の優しさは健常者以上だと思います。その障がい者の特徴を生かした試験の実施から、当初の配置、条件つき採用期間における適所への再配置など、何らかの配慮があってしかるべきと私は考えます。
日本一幸せな会社と呼ばれる未来工業創業者の山田昭男氏は、「社員をコスト扱いするな」と言っています。まさしく、地方自治体である本市では、職員をコストで考えるのではなく、社会の縮図ととらえるべきです。また、厚生労働省では、障がい者の社会進出の拡大を促し、精神障がい者を含め、障がい者の雇用率を上げる方向です。今後、積極的に障がい者を雇用する上で、障がい者が働きやすい職場環境づくりや、ジョブローテーションの構築が急務であると考えます。
そこで、(2)、障がい者の採用に当たっては、より適切な課所室への配置など一定の配慮が必要と思うがどうか、お尋ねします。
日本だけでなく、地球全体が自然災害に見舞われる状況で、けさほども秋田でも震度3ほどの揺れがあったばかりですが、発災時の適切な状況判断とその対応はすべての人において重要です。消防を初め、担当の職員は日々訓練していると思いますが、担当以外の多くの職員が市民のためにどう動くべきか、認識づけはされているのでしょうか。
(3)、災害発生時、職員一人一人がとるべき行動について意識づけはできているのか、お聞きします。
現在、実施されている防災訓練は、形式的なセレモニーのように感じられますが、防災訓練は、発災時にどの程度の人員が活動できるのかを検証する場でもあるべきです。日本地震学会の広報紙で、兵庫県南部地震のときに、災害対策本部員20人のうち、午前中に集まることができたのは5人だけだった事実が紹介されています。また、国分寺市における職員参集訓練では、公共交通機関を使わないという条件の参集訓練で、8時間以上の時間を要した職員もいたとのことでした。本市においても、123人が市外に居住しています。
(4)、そこで、より実践的な防災訓練として、ブラインド型職員参集訓練をしてはどうか、提案いたします。
◇次に、3、親しみやすい市長及び市議会議員の選挙についてです。
市民からは、政治が身近に感じられないとの言葉を聞き、実際に選挙の投票率も低迷しています。市民の意思を示す最高の機会が投票です。候補者を知り、投票しやすい、親しみやすい選挙への模索を常にするべきと考えます。千葉県八千代市において、投票方法が自書式のときの投票率が35.37%、記号式の投票率が45.46%に上昇した例があります。投票率の上昇理由が投票方法の変更だと断定はできませんが、検討の余地はあるのではないでしょうか。記号式にすることにより、開票時間の短縮、無効票の減少などが見込まれます。
そこで、(1)、投票方法を自書式から記号式にしてはどうか、お聞きします。
総務省は、次期国政選挙から選挙公報をホームページ上で掲載することを了承しました。被災した地域でも一部実施されていることから、今後、ネット公開への動きは広がるものと予想されます。期日前投票もふえてきていることから、早く選挙公報を公開することが、今後ますます求められると考えます。また、ホームページに公開することにより、カラー対応や、視覚障がい者の方に配慮した音声読み上げソフト対応など、より親しみやすい選挙公報となるよう、検討や議論を進めていかなければならないと考えます。
その前段階として、(2)、選挙公報をホームページで公開してはどうか、お尋ねします。
市民の皆さんの御意見をお聞きし、市政に反映させることは重要であり、また、市からの情報も、よりスピーディーに身近に感じられるように努力しなければなりません。多くの方の声に耳を傾けながらも、どう取捨選択し市政に反映するのが最適なのかは永遠の課題です。市民の声をちゃんと聞いているのかとのおしかりを受けることが多々あります。ごみ有料化に当たっては、市民との相互理解を得るために多くの時間と労力が必要と痛感したのは、私だけではないでしょう。
◇そこで、4、市民からの意見聴取と市民への情報発信について。
(1)、市民からの意見聴取についてです。平成17年度以降、パブリックコメント等を実施してから8年目になり、事例もふえてきています。パブリックコメントなどの定性調査は具体的過ぎて細かな情報になり、全体像を把握しにくい傾向があります。定性調査に加え、数値化などの定量調査も実施が必要と考えます。
そこで、ア、パブリックコメント等の効果をどうとらえ、どう検証しているのか、お聞きします。
また、公園の樹木の剪定など公共施設等の維持管理について、地域の方々の意見を反映することも必要と考えますが、しあわせづくり秋田市民公聴条例の対象からは外れています。市としてどのように対応するのでしょうか。
イ、しあわせづくり秋田市民公聴条例の対象外事項である「秋田市の施設等の維持および保守に関するもの」への市民の意見はどのように聞いているのか、お聞きします。
次に、インターネットは時間と距離をなくし、情報格差を縮めるための重要なツールです。インターネットを使えない人にとっては不公平だとの意見もあるため、今以上に市民にインターネットの活用方法を広めていくべきだと考えます。
そこで、(2)、ホームページによる市民への情報発信についてです。ホームページは、情報公開スピード、コスト効率などはもちろんですが、24時間営業している市役所の窓口としての位置づけがますます求められると思います。その視点から本市のホームページを見ると、コスト削減を意識し職員が手づくりで頑張って更新している姿はよいのですが、仕様が異なり、将来的にどのような位置づけにするのかが見えてきません。また、観光コンベンション協会の秋田市の観光満足度調査では、ホームページによる観光情報の提供について、「満足」と答えた方はたったの25.5%で、本市の魅力を伝えるためにも改善の必要性を感じます。検索ボタンに至っては、欲しい情報がなかなか出てこないこともあり、民間の検索サイトの方が本市の情報を正しく抽出できる状態です。
そこで、ア、ツイッターやユーストリームの配信など、各部局で作成の仕方が異なり、一貫した考え方がないように思うが、どう考えているのか、お聞きします。
4月の暴風被害の停電の際、被害状況などを得ようと、本市のホームページに何度かアクセスいたしました。停電で貴重なバッテリーを消費しながら、掲載を待ちました。せめて、更新情報を配信するRSS機能に対応していれば解消されるのではないかと思いました。その後、防災情報は防災ネットあきたでのメール配信、また、RSS配信にも対応していることを知り、せっかくのサービスも告知が控え目でもったいないと感じました。
そこで、イ、ホームページの一部がRSS配信に対応していることをトップページで知らせるなど、ホームページのユーザビリティーを向上させるべきではないか、お聞きいたします。
◇次に、5、男女共生意識の啓発についてです。
私は小学生のとき、当時、秋田市議会議員であった井上英子先生より、「あなたが大きくなったころには女性は変わるわよ」と声をかけていただき、いまだにその言葉が忘れられません。そんな小学生のとき、本市に働く婦人の家が設置され、女性の地位向上への取り組みが始まりました。確かに、今、女性の地位は向上し、男女平等から男女雇用機会の均等、そして男女共生と言葉を変えながら、そのあり方も変わってきています。しかし、女性を取り巻く環境はいまだに十分ではありません。まだやることはあるのに、本市における男女共生への取り組みはトーンダウンしている傾向に見受けられます。最近では、男女共生・次世代育成支援室が、男女共生絆づくり担当に変更となりました。
そこで、(1)、男女共生については、「室」から「担当」へと組織が縮小されてきているが、男女共生についてどのように考えているのか、お尋ねします。
また、女性が活動する拠点も、時代とともにその立場を変化させてきました。働く婦人の家をスタートとし、現在は女性学習センターになっています。女性学習センターは、男女共生の推進に資する学習機会を提供することなどを目的としている施設ですが、学習機会の提供から一歩踏み出し、男女共生を推し進める施設とし、男女共生・絆づくり担当とともに推進するのがよいのではないかと考えます。
そこで、(2)、女性学習センターを女性センターに改称して市長部局の所管とし、同センターでも男女共生を推進していくべきではないか、お聞きします。
次に、(3)、日本女性会議2014を秋田に誘致してはどうかについて提案します。日本女性会議は、男女共同参画社会の実現を目指し、著名人による記念講演や「子育て」「女性の自立」「女性の健康」など、さまざまなテーマに沿った分科会が開催される会議です。ぜひ本市の男女共生の意識の啓発の一つとして誘致してはいかがでしょうか。
◇次に、6、生活保護についてです。
生活保護受給者がふえ続け、国や自治体の財政負担が大きくなっている現状で、生活保護受給者に対する懸念の声が多く聞かれます。先ごろも芸能界に端を発し、不正受給や安易な気持ちでの受給への批判が厳しい状況にあります。「生活保護受給者には、公園の清掃など奉仕活動を義務づけてはどうか」などの市民からの声も聞かれ、年金受給者からは「私たちよりお金が多く支給されているのではないか」などの不満も聞かれます。市内の経営者の方からは、「仕事がなくて生活保護を受けている人を自立させるために就労支援をするよ」との言葉をいただいています。平成23年の本市における生活保護世帯は4,046世帯。そのうち、高齢者や母子家庭、障がい、傷病を除く、働くことができる世帯は502世帯ありました。生活保護受給者を優先的に就労させるなど、これから検討していく必要があります。また、低所得者の医療保障、高齢者の所得維持、生産年齢層の雇用創出策を講じるなど、多方面から生活保護費の増大を食いとめる社会をつくらなければなりません。
今回、一般質問をするに当たり、本市における生活保護の実態をいろいろと調べました。あまりにも根深い問題で、生活保護受給に至るその人の人生の複雑さ、社会的弱者の問題を解決しないと、そもそも自立が難しいことなどを痛感しました。例えば、母子家庭世帯になぜ新たに子供が生まれるのか、不正受給なのではないかと疑ってみましたが、そんな単純なものではなく、DV被害など、生活保護以上に保護されなければならない状況などが推測され、そのつらい状況を想像し、ただ胸を痛くすることしかできませんでした。まずは、市民に本市における生活保護の実態を知ってもらうことが必要と考えます。一部の心ない人が不正受給し、本当に生活保護を必要としている人を遠ざけてしまわないよう、そして受給者が自立できるよう努力し、支援することが重要と考えます。
そこで、(1)、不正受給の件数と発生の原因、その対応はどうか、また、再発防止策はどのようにしているのか、お聞きします。
日ごろ、生活保護受給者の方から電話をいただくことがあります。大抵はおしかりの電話ですが、中には昼から飲酒をしているのか、内容が支離滅裂なこともあります。また、長時間にわたり携帯電話でお話をされるので、料金は大丈夫なのかと心配になることもあります。生活保護受給者はどんな生活をしているのか、疑問を感じます。
生活保護費の実績を見てみると、平成23年度における医療扶助費は約42億8,700万円で、生活扶助費約31億7,800万円よりも多くなっています。医療扶助費を抑えるためにも、生活保護受給者は健康であるよう努力するべきです。特に、がん予防のためにも、生活保護受給者の喫煙はやめさせるべきです。健康的な生活を送るよう指導するべきではないかという観点から、(2)、受給者の飲酒、喫煙、携帯電話所持及びパチンコ遊興について、どのように考え、どう対応しているのか、お聞きします。
また、生活保護は最後のセーフティーネットとしてきちんと機能させなければなりません。生活保護を受給するのを恥と感じる方もいるし、自分がその対象になることに気づかなかったり、相談方法がわからない方もいるでしょう。
そこで、(3)、みずから生活保護の相談ができない人への対応はどのようにしているのか、お尋ねします。
私は民間企業に長く勤めていましたので、数値目標というのは、掲げたら達成しなければならないもの、達成できなければボーナス査定に響き、また会社の経営にも影響を与え、時としては倒産するという危機意識を持って働いてきました。議員になり、行政が持っているあらゆる指標や目標数値のあり方が民間とは大きく違うように感じられてなりません。達成する気はあるのか、本当に達成できる数値が設定されているのか、数値目標を認識しているのか、疑問を感じます。
例えば、子ども・子育て未来プランにおける、秋田市女性公職参画率を50%とする目標が平成26年度になっているのに対し、第3次秋田市男女共生社会への市民行動計画における女性公職参画率の目標は平成24年度となっています。3年も目標年度が違っています。見直しをかけたのかなとも思いましたが、平成23年度の秋田県が出した年次報告では、やはり本市の目標は平成24年度となっています。一体どれが正しいのでしょうか。この女性公職参画率の目標年度の違いを発端に、子ども・子育て未来プランの内容を見ていくと、例えばニーズ調査「食事や栄養について不安に思っている親」を0%に、「妊娠・出産・育児に満足している人」を100%とするなど、理想ではあるが本当に達成できるのか、不思議な数字があります。目標指標のあり方がこれでよいのか、目標達成に向け進捗管理されているのか、疑問に感じます。
◇そこで、7、子育て支援について。
(1)、子ども・子育て未来プランについて。
ア、平成26年度を目標とし、さまざまな指標や目標値が設定されているが、現在の進捗状況と、目標達成への方策をどう考えているのか、お聞きします。
次に、(2)、在宅子育てサポート事業についてです。本事業におけるサポートクーポン券の交付は、利用者には大変評判がよく、喜びの声をお聞きします。しかし、せっかくの事業も、対象になる子育て世帯にきちんと情報が伝わっていないとの指摘があります。対象である、在宅で子育てをしている御家庭では、ゆっくりと市の広報を見ることが難しかったり、あるいは対象の方に自動的に送られてくると思っている方もいらっしゃるようです。今の周知方法に加え、民間で作成しているフリーペーパーやメールマガジン、子育てをする方がよく目にする媒体を使ってのお知らせを検討してはどうでしょうか。
そこで、ア、事業のさらなる周知徹底について、どのように考えているのか、お聞きします。
本事業は、在宅で子育てをしている家庭へのサービスであるとの趣旨は理解していますが、大変評判がよく、保育所や幼稚園に通っている子供たちや、被災地からの避難家族にも対象を広げてほしいとの要望をお聞きします。県の子ども医療費助成拡大方針に対し、秋田市は財政負担を理由に当面見送りするとしています。「秋田市は子供を育てる家庭を大切にする気はあるのか」、医療費拡大を見送る姿勢に対し、そんな声も聞かれます。そのかわりというわけではないのですが、好評な事業に関しては、対象を拡大して使っていただいてもよいのではと考えます。被災地からの避難家族は対象とし、案内を開始したとのお話を聞いておりますので、そのほかの部分について。
イ、「はいポーズ!プラン」や「親子の絵本プラン」などは、在宅以外で子育てをしている家庭に拡大してもよいのではないか、お聞きいたします。
以上で質問を終わります。御清聴ありがとうございました。